D&Iを重要視するZ世代の価値観・考え方を知る

「Z世代」とは、一体どの程度の年齢層を指すのでしょうか?

若者と価値観を共有し世代間の差を埋めたいと思っても、その実態を知らなければなかなか難しいものです。

そこでここでは、具体的な価値観の特徴や考え方について確認していきましょう。

Z世代とは

まず「Z世代」とは明確に年齢で区切られてはいないものの、一般的には「1990年半ば~2010年代生まれ辺りの世代」を指すことが多いと言われています。

つまり2022年現在においては「だいたい25歳前後より下の若者」というわけです。

語源はアメリカにあり「ジェネレーションZ」と呼ばれていたものが日本でそのまま「Z世代」となったようです。

これからの社会を担っていく世代だからこそ、消費者としても働き手としても注目されていることがうかがえます。

Z世代が持つ価値観の特徴

ネットでの情報収集をメインとしている

Z世代は幼いころからパソコンが身近にあり、若いうちにスマートフォンを持ち始めた世代です。

そのため、テレビや新聞、書籍などのメディアよりも、ネットによる情報収集が当たり前となっています。

TwitterやYouTube、Instagram、TikTokなど、SNSでの活動も盛んですが、逆にテレビをはじめとするマスメディア離れが顕著とも言われています。

自分にとって必要な情報を得ることに長けている反面、不要な情報を遮断する傾向もあるようです。

情報過多とされる時代では、ある意味合理的かもしれません。

将来への期待値が低く、仕事に対してもリアリストが多い

バブル崩壊後、比較的不景気な状態が続く中で育ってきたZ世代は、2008年からはリーマンショックによる不況や大規模震災などの災害も経験したせいか、日本の将来に対してシビアな目線を持つ人が多いとも言われています。

仕事に関してもただがむしゃらに努力するというよりは、ワークライフバランスを考えた合理的なやり方を好む傾向があります。

ひとつの職場に固執しにくいのも特徴で、転職への抵抗も低いようです。

その分コスパへの意識は高く、無駄遣いや衝動買いなどリスクの高い行動は避けるという面も持っています。

オープンコミュニケーションに積極的で、多様性に寛容

ネットでのオンライン交流に慣れていることから、Z世代はさまざまな国籍や年代、考え方の人との「オープンコミュニケーション」に積極的だと言われています。

性別や人種といった価値観に捉われず、他者を個々の存在として見る意識が強いため、LGBTQをはじめとする性的マイノリティやジェンダーレスといった価値観を自然と受け入れている傾向もあるようです。

環境問題に関心がある

Z世代は2011年に東日本大震災を経験し、その後も幾度の大きな災害を目にしたり乗り越えたりしてきています。

そのためか、「自然との共生」や「持続可能な社会の育成」に興味を持つ人が多いとされており、SDGsに対しても共感できるといった声が大きいようです。

企業の選択や商品購入の際にも「環境に配慮しているか」「自然のための取り組みをしているか」をひとつの指標としている傾向もあるそうです。

Z世代とミレニアル世代、X世代との違い

Z世代の他にも世代を表す言葉として「ミレニアル世代」や「X世代」などがあります。

「ミレニアル世代」は一般的に1981年~1996年ごろに生まれた層のことで、2000年代になってから成人しているのが特徴です。

ジェネレーションY(Y世代)とも呼ばれ、Z世代の上の世代に該当します。

「X世代」はさらにその上で、こちらは第二次世界大戦後に起こったベビーブーム後の1965年~1980年ごろに生まれた世代です。

ちょうどX世代がZ世代の親世代にあたります。

Z世代のD&Iに対する考え方

前述した通り、Z世代はネットを通じてさまざまな人と交流を持つことに抵抗がない場合が多く、多様性への理解が深まっている世代です。

そのためD&Iに対しても「積極的な企業で働きたい」と考えている割合が大きいと言われています。

例えば2022年に実施された株式会社RASHISAによる意識調査(※)では、実に50%以上のZ世代がD&Iに消極的な企業にネガティブイメージを抱いているという結果になっています。

Z世代は短期的な収入より、将来性や長期的な働きやすさを重視する傾向もあるようです。

参照元:PRTIMES
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000038292.html)

※調査方法:■インターネットによるアンケート ■調査期間: 2022年2月28日~3月6日 ■調査対象:18歳〜24歳の学生 ■有効回答数:149名

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