外国人雇用のメリット

新型コロナウイルスの感染拡大を機に、一時期は外国人の行き来が難しくなっていました。

しかし、昨今では水際対策が緩和されつつあるため、外国人雇用を改めて考え始める企業も多いでしょう。

外国人雇用には一体どのようなメリットが存在するのでしょうか?

外国人雇用のメリットとは

人手不足を解消でき、環境改善にもつながる

まず、外国人を雇用するメリットとしては「人手不足の解消」が挙げられます。

特に年々少子高齢化が進み、若年労働者の数が減少傾向にある日本において、募集をかけても人が集まりにくい企業は増えているようです。

そこで、外国人雇用は対象の幅を広げる意味でも、人材を確保する貴重な方法のひとつと言えるでしょう。

また、外国人はもともと積極的に日本(海外)で仕事をし、キャリアアップしたいというモチベーションの持ち主なので、学習や研修に意欲的なケースも多いと言われています。

日本人とは異なる言語や文化を持つ外国人と仕事をすることにより、社員が良い刺激を受ける可能性もあるはずです。

勤務評価制度にもグローバルな視点が入ることで、社内環境を改善するきっかけになるかもしれません。

従業員同士の連携が向上する可能性がある

どの程度日本語を修得している外国人を雇用するかにもよりますが、やはり母国語の違いによるコミュニケーションの難しさは出てくるものです。

しかし、それにより日本人の従業員が「もう少し分かりやすい日本語を使ってみよう」「ここはもっと細かく説明した方がいいのでは?」といった工夫を行うことができれば、従業員同士のコミュニケーション能力がアップし、連携がより密になる可能性もあるのではないでしょうか。

また、多言語を流ちょうに扱える外国人を雇用した場合でも、取引や営業などのビジネスシーンで扱える言語が増える、というメリットがあります。

外国人の顧客や取引先に対しても、より円滑なコミュニケーションを行えるようになるでしょう。

視野が広がり、新規のアイデアが生まれるきっかけに

外国人を雇用することで「多様な価値観や視点を知ることができる」のもメリットのひとつだと言えます。

言語や文化はもちろん、人種、宗教など、国が違えばさまざまな面で、日本人にとっては新鮮な側面が出てくるでしょう。

個人差もありますが、ビジネスにおいてもそういった外国人労働者の新たなアプローチが加わることで、思いもよらないアイデアが生まれる可能性があります。

さらに、その国ならではの知識や技術を取り入れることができれば、企業のサービスや商品がより発展するかもしれません。

言葉の壁や考え方の違いも、別の視点から見れば「視野を広げるきっかけ」であり、メリットにつながるわけです。

海外進出や、助成金の活用を考える上でも有益

今後海外進出を検討している企業にとっても、外国人雇用はメリットが大きいと言われています。なぜならば海外で事業を展開する場合、ハードルになりやすいのが現地の法律や言語、習慣などだからです。

そのため、進出を予定している国出身の社員を雇用できれば、言葉はもちろん風土や文化、トレンドなどを理解しやすいと言えるでしょう。

また、外国人の雇用では助成金が受けられることもあります。

(※)人材の採用や育成にもコストがかかるため、条件に該当する場合にはぜひ活用したい制度です。これは地方自治体がそれぞれに出しているものもあるようなので、一度市役所などにお問い合わせください。

参照元:厚生労働省HP
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/gaikokujin.html)

外国人雇用のデメリットとは

ただし、いっぽうで外国人雇用にはデメリットも存在します。

まず考えられるのは「ビザの取得をはじめ、必要に応じて手続きしなければならない」点。雇用する外国人によって対応も異なるため、実際に働き始めるまでの期間もふまえしっかりと確認しましょう。

また「言語や文化の違い」も課題です。前述した通り全体が刺激を受け、新たな視野が広がる可能性もありますが、お互いのルールや価値観について双方の理解が深まらない場合はデメリットにつながることもあります。

研修期間も日本人に比べると長期化しやすい側面がありますから、外国人雇用には事前のリサーチと入念な準備が重要だと言えるのではないでしょうか。